ただきっかけは音楽を通じてで、特にシューマンの歌曲集「詩人の恋」、もっといえばその第1曲目の「うるわしくも美しい5月に」です。この曲については2010年の5月のブログに書きました。また同じくシューマン作曲の「ミルテの花」という歌曲集の中の「はすの花」も大好きな曲で、こないだ行ったバリ島旅行のブログにも記載しました。良かったら見てみてください。
ただ、ハイネの詩はもっとたくさんの詩に付曲されているということは何となく知っていましたし、シューマンのみならず、他にも多くの作曲家が曲を付けているので、まずは新潮社の「ハイネ詩集」を買って、インターネット上で検索したりして調べてみました。
まずは曲がついているついていないに拘らず楽しく読みました。声に出して読みたくなるような詩で、ハイネの非常に格調のある純愛の詩です。ただ所々に風刺・皮肉も混じっていて面白く、もちろん当該詩集のなかの詩にもたくさんの作曲家が曲を付しています。ただ飽くまで翻訳版なので良くも悪くも訳者の”クセ”が大きく反映されてしまいます。
そしてそれは個人的にもしっくり来るものもあればそうでないものもありました。いくつかあるハイネの詩集の中でも世界的にベストセラーで、またたくさんの作曲家が付曲しているのは、「Buch der Lieder」です。訳すと「歌の本」というタイトルですが、ちょうどアマゾンで以下の写真のとおりのシャガールの素敵な装丁のハードカバーで、しかも525円ととってもお得だったので「Buch der Lieder」を購入しました。
手元に届いてすぐさま見てみた限りその詩集の中から著名な作曲家が作曲しているものは約60曲程ありました。主なものは以下のとおりです。
シューマン「詩人の恋」:前半部分の「叙情的間奏曲(Lyrisches Intermezzo)」全20編のうちから16曲がピックアップされて曲が付されています。そして詩の順番もいくつか前後させて繋がった恋のストーリーのように仕上がっています。大きく分けると1から6曲目までは恋の喜びの歌、7-14曲目は失恋の歌、そして最後の2曲は恋の回想となっています。
シューマン「リーダークライス」:訳すと連作歌曲集とでもなるのかな。作品としては作品39と
作品24と2つあり、前者はロマン派の詩人、アイヒェンドルフの詩で、後者がハイネの詩です。その後者のハイネの詩は同じく「Buch der Lieder(歌の本)」の序盤の「Junge Lieden(若き悩み)」の「Lieder(リート)」の詩9つすべてに順番どおりに付曲したものです。なかでもお気に入りの曲は「Schöne Wiege meiner Leiden(私の苦悩の美しい揺りかご)」や「Berg' und Burgen schau'n herunter(山や城は見おろしている)」「Mit Myrten und Rosen,lieblich und hold(愛らしくいとしいミルテやバラで)」など。とくに最後の曲は、吉田秀和氏曰く”蚕が繭を紡ぐように、その旋律がつぎつぎと延びてゆく”ように、綺麗に音楽が駆け上がっていきます。詩の内容はドロドロの内容だけど、友人等の新たなる旅立ちへのはなむけに贈りたくなるような曲。その他にもシューマンはハイネの詩にのせて、たくさんの曲を生み出しましたが、最後にもうひとつ好きな曲を。先ほど挙げた「はすの花」が入っている歌曲集「ミルテの花」の中から、「Du bist wie eine Blume(君は花のように)」 で、また「Buch der Lieder(歌の本)」では後半部分の「Die Heimkehr(帰郷)」のなかからの詩。
君は花のように
優しく美しく清く
見つめれば切なさが
胸をあつく焦がす
この手を君の頭に添え
神に祈ろう
君よいつまでも
清く美しく優しくあれと
訳は本リンク先より。
こてこての純愛の詩ですが、シューマンのみならずヴォルフ、リストをはじめ、何百の作曲家がこの詩に曲を付けているそうです。
こてこての純愛の詩ですが、シューマンのみならずヴォルフ、リストをはじめ、何百の作曲家がこの詩に曲を付けているそうです。
秋の夜長に詩の朗読はいかがでしょう。。。


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