土曜日, 5月 24, 2014

スナップ写真 @ 長崎旅行

5月は2回長崎へ行った。これからもっといくだろう。

「長崎に行こう!」

そう思うに至るまで、振り返ってみればいくつかきっかけがあった。

まずは、最近すっかりのめり込んでしまっているバッハの曲だ。しかも器楽曲から最近では受難曲やカンタータなどの宗教曲に興味がシフトしてきている。昔は分からなかったが今では本当に美しい曲だと思う。今まで15年くらいかけていろんなクラシック音楽を聴いてやっとこれらの曲に、そして美しさに気づけるようになった。そう思う一方でこんな圧倒的な宗教曲をたくさん作った作曲家バッハという人が信仰してきたキリスト教とは? 信仰するとは? 神とは? そんな千日手のような、禅問答のような途方に暮れそうな問いかけを自分に繰り返していた。

自分はキリスト教徒ではないし、だからといって仏教徒でもない。まあ先祖のお墓は寺にあるし、葬儀等ではお坊さんがお経を唱えにくるけれど、だからといって自分はお釈迦様を信じているかどうかという事はまた別だ。けっして拒否している訳ではないが、今現在は、”いないとも思わないが、いるとも思わず、よくわからない。”というかんじだ。でもだからこそもっと知りたい! そう思っている。

そして最近読んだ遠藤周作の「沈黙」。これが圧倒的な小説だった。遠藤周作の本は高校時代に「海と毒薬」「深い河」短編集の「無鹿」などいくつか読んだ。とくに深い河は凄い小説だと思った。ペーパーバックを買って英文でも読んだほどだ。そして大学に入ってからは友達に勧められて「わたしが・棄てた・女」も読んだっけ。これも切なくいい小説だった。代表作である「沈黙」はとっくに読んでいると思ったが、どうしても記憶が無い。だからもう一度読んでみたのだった。これもテーマは”神とは? 信仰とは?”である。

「沈黙」の書かれた舞台背景としては、1549年にザビエルが布教をはじめてキリシタン大名も生まれ、その領土に住む民衆も軒並み改宗したりしてキリスト教は繁栄したが、秀吉の伴天連追放令、徳川幕府の禁教令などが始まりキリスト教徒への弾圧が激しくなった1600年代前半の長崎が舞台である。もちろん小説でありフィクションだが、相当部分は実際の事実に基づいている。そして「遠藤周作と歩く「長崎巡礼」」という本があり、これまたよくできた本なので、僕も小説上の舞台を歩いて追体験して、小説をより深く味わいたいと思った次第であった。ちなみに「沈黙」のあと長崎が舞台の長編は「女の一生 〈1部〉キクの場合」「女の一生 〈2部〉サチ子の場合」とありどちらも強く胸を揺さぶられる。それらの小説上の舞台も上記「遠藤周作と歩く「長崎巡礼」」で網羅してある。もうひとつエッセイと短編とが詰まった「切支丹の里」もとてもいい。おすすめなのは小説を全て読んで、そのあとエッセイを読んで、そして”巡礼”の本を買って追体験したい場所の目星をたてながら旅行プランを練るのがいいと思う。

他にもきっかけはいくつもあった。長崎の美しい教会の写真集「珠玉の教会」大いなる遺産 長崎の教会 三沢博昭写真集」を買ってとても美しくて気に入った事。

音楽学者、皆川達夫氏の”オラショ”についての論文

そして、新卒時代に赴任した地は何を隠そう長崎だったのであり、15年以上ぶりだということ。

こんな感じでこの”神とは? 信仰とは?”を求めての長崎巡礼の旅に行ったのだが、それによって現時点で何か結論が出た訳ではまだない。しかも五島列島へはまだ行っておらず道半ばである。もっとも簡単にまとめられるようなテーマでもないので、これについては機が熟してきたら改めて書こうと思う。

最後に、遠藤周作の小説やエッセイに登場する長崎ゆかりの地と、今現在長崎県、更には国を挙げて世界遺産登録へむけてPRしている「長崎の教会群とキリスト教関連資産」の資産群は奇遇ながら8割方が一致している。おそらく、今年の富岡製糸場、来年の「明治日本の産業革命遺産」(これは登録されるか分からないけど。)につづいて再来年、2016年にはかなりの高い確度で世界遺産に登録されると思う。そうしたら10億人を超すカトリック信者がたくさん来るのではないか。。。もし腰を据えて本気で行ってみようと思うなら、特に五島列島へも行ってみようと思うなら「長崎巡礼センター」で地図を購入するといいと思う。1200円だがかなり情報が豊富だ。

本ブログでは、長崎旅行で訪れた「長崎の教会群とキリスト教関連資産」や遠藤周作の文学散歩で立ち寄った以外の長崎の、長崎らしいスナップ写真をのせたものなので、前置きというか、関係のない話がもの凄く続いたが、よかったらどうぞ。(長崎の夜景やグルメ情報は別途アップ予定。)


旧香港上海銀行

中華街(旧正月には有名なランタンフェスティバルがある。)

規模でいえば神戸の中華街くらい。

出島跡。

今ではだいぶ埋め立てられていている。

大浦天主堂近くを走る市電と川。

大浦天主堂脇の坂「祈念坂」遠藤周作は長崎に来た際は必ずここに来ていたそうだ。

祈念坂で佇むネコ。

坂の上から眺める長崎市内。

オランダ坂。大浦天主堂やグラバー邸へと続く坂。

長崎を例える際に”坂の多い町”、”異国情緒にあふれた町”などいくつかあるが欠かせないのが”造船の町”で三菱重工業長崎造船所が至る所に工場や社屋を構えている。





長崎はお寺も多い。寺町通りといってたくさんのお寺が並び、山の裾野から山へむかって参道が続いている。


興福寺。さだまさし原作の映画「解夏」の重要なロケ地だ。









崇福寺。

眼鏡橋。

カステラで有名な福砂屋本店。

とっても大きな客船が港に停泊していた。

有名なお祭り”長崎くんち”でも有名な諏訪神社。


ながさき女神大橋。2005年にできたそうで、16年前はまだ出来ていなかった。






 夜になると綺麗にライトアップされる。

長崎公園でパチリ。

山王神社の片足鳥居。

そして被爆した楠の木。最近出た福山雅治のアルバム「HUMAN」の第1曲目を飾る「クスノキ」ではここの楠の木と片足鳥居について歌っているとの事。

千羽鶴。

原爆爆心地。たくさんの修学旅行生がいた。

公園の平和を祈るモニュメントの数々。

1945年8月9日11時2分。


16年ぶりにきた長崎。思った以上に記憶がなくなっていたが、散策しているうちにゆっくりと思い出してきた。それでもかなり忘れているが、なぜかこの銅像はよく覚えている。そして今でもとても胸が苦しくなる。

思うのだが教会、お寺、原爆の跡を残すたくさんの公園など長崎の町は祈りであふれていた。

そしてその町をひとりで足が攣るくらいたくさん歩いたし、そこでいろんな事を考える事が出来た。自分自身と深く向き合うにはとてもいい町だと思う。そんなきっかけが町のあちらこちらに宝石のように、またあるものはひっそりとちりばめられてある。


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