月曜日, 9月 22, 2008

珠玉の音楽(その4)

珠玉の音楽シリーズの第4回目は「バッハ:ゴルドベルク変奏曲」 グレン・グールドです。
この曲は2000年に大学の友人の結婚式でハワイに行った時によく聴いた曲で、当時いたカリフォルニアからホノルルに行く飛行機に乗る直前に、「どうせレンタカー借りてもカセットテープしか聞けないだろうからひとつ買っていくか」と思い(いつの時代の話か?と思うかもしれないけど、どういうわけかそのときはそう思いました。)買ったカセットテープがきっかけです。

オアフ島での結婚式に2日ほど先立ち、東京から来る予定の友人(結婚当事者ではないほう)とマウイ島でバカンスを楽しもうということで、空港で待ち合わせしてジープを借りたのですが、偶然にもオーディオ機器はカセットデッキしかありませんでした。やっぱり買っていてよかったーと思い、マウイ島をぐるっとひと回りした車中ずっとこのバッハのピアノ曲をかけ続けていました。幸い友人もとても気に入ってくれました。

この曲は主題となるアリアで始まり、30の変奏曲を経て、同じアリアで終わります。

非常に構成美のある曲で虜になる人も多く、英語名ではGoldberg Variationsというのですが、それをもじってGold Bug Variations (黄金虫変奏曲?)という不思議な小説を書いた作家もいるほどです。

また、曲もさながらピアニストであるグレン・グールドもとても有名で、ゴルドベルク変奏曲といえばグレン・グールドというくらいセットになってよく話題にされています。

思えば彼の名を一躍有名にしたのが1955年のゴルドベルク変奏曲だし、1981年に再度同じ曲を録音したあとまもなくして亡くなっています。まるで彼のそれら2つの録音がこのゴルドベルグ変奏曲の最初と最後のアリアのようで、その間の彼の人生、言い換えると変奏曲はどのように鳴り、展開されていったのでしょうか?

今では両方のCDを持っていますが、最初に買ったCDだからか1981年に録音されたCDを良く聴きます。

また、最後のアリアのひとつ手前、変奏曲の最後の曲は、30ある変奏曲の中では特殊な位置を占め、これまでとは全く異なった趣のある曲で、特に好きな箇所です。クォドリベット(複数のそれぞれ異なったポピュラーなメロディーが合わさったもの)といわれ、レ・ソ・ラ・シ・ド・レ・ドシ・ラに対してソー・ソー・ラー・ラー・ソ・ラ・ソ・ファ(音階はハ長調基準)となっています。

両方とも当時のドイツの民謡だそうですが、内容は英文では紹介されていましたので下記に引用します。

"I have so long been away from you, come closer, come closer"
"Cabbage and turnips have driven me away, had my mother cooked meat, I'd have opted to stay"
大雑把に訳すと最初の文章は、
”ワタシはずいぶん長いことアナタとご無沙汰だったわ。もっと近くに、近くにきて"
もうひとつのほうは、
"野菜のごった煮がボクを追い出した。母さんが肉料理を作ってくれたなら、ここに留まっていただろうに"
といった感じでしょうか?後者はなんだか自分のことみたいで可笑しくなります。

ただ、これがハーモニーとなると筆舌に尽くしがたい美しさとなり、まるでおとぎ話のようで、ハーメルンの笛吹き男について行きそうになります。(分かりにくい譬えですみません。)

けれどもちょうどそんなタイミングでこの最後の変奏曲も終わり、冒頭と同じアリアで静かに幕を閉じます。

僕も今日はこのへんで幕を閉じようと思います。おやすみなさい。

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